月別アーカイブ: 2014年11月

顔の筋肉とか、気持ちとか?

メインブログで「紹介」と言ったから、書かないとね。

た、たいへんでしたが、ぜぇぜぇ(;´Д`)ノ(笑)、できました。

この「ういろう」というのは、お菓子ではなく、薬です。

現在も販売しているお薬で、仁丹みたいな感じだそうです。

気になる方は「ういろう 薬 小田原」で調べると、

実際に買った方のブログとか、出てきますよ~。

ちなみにそのメーカーさんのホームページはこちら。

ういろう社

通販はやっていないそうです。

で、この、長い台詞。演劇の滑舌や早口言葉大会などで有名らしい。

途中の「そりゃ そりゃ、そら そりゃ……」からは、

本当に早口言葉。本気出して読むと、舌と唇が疲れるのです(笑)

でも過去に、2回連続で、声に出して読んだら、真剣になるあまり

いらいらな気分が消えましたよっ(爆)

あと、この芝居は、歌舞伎の二代目 市川團十郎(いちかわ だんじゅうろう)さんが

演じられたそうで、初演は1718年なのだそう。

江戸時代の役者さん、人気狙いでがんばられたのですね! すごい~。

さあ、では、美容と健康のために(?)

すっきりしてみよう! 以下、どうぞ。

「外郎売りの科白」

二代目 市川團十郎(よっ!成田屋!) 

せっしゃ おやかたと もうすは、おたちあいのうちに
拙者親方と申すは、お立ち会いの中に

ごぞんじのおかたも ござりましょうが、
ご存知のお方もござりましょうが、

おえどをたって にじゅうりかみがた
お江戸を発って二十里上方、

そうしゅう おだわら いっしきまちを おすぎなされて
相州小田原一色町をお過ぎなされて

あおものちょうを のぼりへ おいでなさるれば、らんかんばし とらやとうえもん、
青物町を登りへおいでなさるれば、欄干橋虎屋藤衛門、

ただいまは ていはついたして えんさいと なのりまする。
只今は剃髪致して円斎と名乗りまする。

がんちょうより おおつごもりまで おてにいれまする このくすりは
元朝より大晦日までお手に入れまするこの薬は、

むかし、ちんのくにの とうじん、ういろうというひと、
昔、珍の国の唐人、外郎という人、

わがちょうへきたり、みかどへ さんだいの おりから
わが朝へ来たり、帝へ参内の折りから

このくすりを ふかくこめおき、
この薬を深く籠め置き、

もちゆるときは いちりゅうずつ かんむりのすきまより とりいだす。
用ゆる時は一粒ずつ冠の隙間より取り出す。

よって そのなを みかどより とうちんこうと たまわる。
依ってその名を帝より「頂透香」とたまわる。

すなわち もんじには「いただき、すく、におい」とかいて「とうちんこう」ともうす。
即ち文字には「頂き、透く、香ひ」と書いて「頂透香」と申す。

ただいまは このくすり、ことのほか せじょうに ひろまり、
只今は、この薬、事の外世上に弘まり、

ほうぼうに にせかんばんを いだし、いやおだわらの、はいだわらの、
方々ににせ看板を出し、いや小田原の、灰俵の、

さんだわらの、すみだわらのと、いろいろに もうせども
さん俵の、炭俵のと、色々に申せども、

ひらがなをもって「ういろう」としるせしは、おやかた えんさいばかり。
平仮名をもって「ういろう」と記せしは、親方円斎ばかり。

もしやおたちあいのうちに、あたみか そうのさわへ とうじへおいでなさるか、
もしやお立ち会いの中に、熱海か塔の沢へ 湯治にお出でなさるか、

または いせござんぐうの おりからは、かならず かどちがい なされまするな。
または伊勢御参宮の折からは、必ず門違いなされまするな。

おのぼりならば みぎのかた、おくだりならば ひだりがわ、
お登りならば右の方、お下りなれば左側、

はっぽうが はちむね、おもてが みつむね、ぎょくどうづくり、
八方が八つ棟、表が三つ棟、玉堂造り、

はふには きくに きりのとうの ごもんを ごしゃめんあって、けいずただしき くすりでござる。
破風には菊に桐の薹の御紋を御赦免あって、系図正しき薬でござる。

いや さいぜんより かめいのじまんばかり もうしても、
いや最前より家名の自慢ばかり申しても、

ごぞんじないかたには、しょうしんの こしょうのまるのみ、しらかわよふね、
ご存知ない方には、正身の胡椒の丸呑み、白河夜船、

さらば ひとつぶたべかけて、そのきみあいを おめにかけましょう。
さらば一粒食べかけて、その気味合いをお目にかけましょう。

(ここ、一粒を「いちりゅう」と読む説もあります。下同じくです)

まず このくすりを、かように ひとつぶ したのうえにのせまして、
先ずこの薬を、かように一粒舌の上にのせまして、

ふくないへ おさめますると、いやどうもいえぬは、 い しん はい かんが すこやかになりて
腹内へ納めますると、いやどうも言えぬは、胃・心・肺・肝がすこやかになりて

くんぷう のんどよりきたり、こうちゅう びりょうを しょうずるがごとし。
薫風喉より来たり、口中微涼を生ずるが如し。

ぎょちょう・きのこ・めんるいのくいあわせ、そのほか、
魚鳥・茸・麺類の食い合わせ、その外、

まんびょう そっこうあること、かみのごとし。
万病速効あること、神の如し。

さてこのくすり、だいいちの きみょうには
さてこの薬、第一の奇妙には、

したのまわることが ぜにごまが はだしでにげる。
舌のまわることが、銭独楽がはだしで逃げる。

ひょっと したがまわりだすと、やもたても たまらぬじゃ。
ひょっと舌がまわり出すと、矢も楯もたまらぬじゃ。

そりゃそりゃ、そらそりゃ、まわってきたわ、まわってくるわ。
そりゃそりゃ、そらそりゃ、まわってきたわ、まわってくるは。

あわやのんど、さたらな したに、かげさしおん、
あわや候、サタラナ舌に、カ牙サ歯音、

はまのふたつは くちびるのけいちょう、かいごうさわやかに、
ハマの二つは唇の軽重、開合さわやかに、

あかさたな はまやらわ おこそとの ほもよろお。
あかさたなはまやらわ、おこそとのほもよろお。

ひとつへぎへぎに へぎほし はじかみ、ぼんまめ ぼんごめ ぼんごぼう、
一つへぎへぎに へぎほし はじかみ、盆豆 盆米 盆ごぼう、

つみたで つみまめ つみざんしょ、しょしゃざんの しゃそうじょう。
摘み蓼 つみ豆 つみ山椒、書写山の社僧正。

こごめのなまがみ こごめのなまがみ こんこごめのこなまがみ
粉米のなまがみ 粉米のなまがみ こん粉米の小生がみ。

しゅす・ひじゅす・しゅす・しゅちん、
繻子・ひじゅす・繻子・繻珍、

おやもかへい こもかへい、おやかへい こかへい こかへい おやかへい。
親も嘉兵衛 子も嘉兵衛、親嘉兵衛子嘉兵衛 子嘉兵衛親嘉兵衛、

ふるくりのきの ふるきりくち、あまがっぱか ばんがっぱか、
古栗の木の古切口、雨合羽か番合羽か、

きさまの きゃはんも かわぎゃはん、われらが きゃはんも かわぎゃはん、
貴様のきゃはんも皮脚絆、我等がきゃはんも皮脚絆、

しっかわばかまの しっぽころびを、みはり はりながに ちょと ぬうて、
しっ皮袴のしっぽころびを、三針はり長にちょと縫うて、

ぬうて ちょと ぶんだせ。
縫うてちょとぶん出せ。

かわらなでしこ のぜきちく、のらにょらい のらにょらい みのらにょらいに むのらにょらい。
河原撫子 野石竹、のら如来 のら如来 三のら如来に六のら如来。

ちょっと さきの おこぼとけに おけつまずきゃるな、ほそどぶに どじょ にょろり。
一寸先のお小仏に おけつまずきゃるな、細溝に泥鰌にょろり。

きょうの なまだら なら なま まながつお、ちょと しごかんめ、
京の生鱈 奈良生学鰹、 ちょと四五貫目、

おちゃたちょ ちゃたちょ ちゃっと たちょ ちゃたちょ、
お茶立ちょ茶立ちょ ちゃっと立ちょ茶立ちょ、

あおだけ ちゃせんで おちゃ ちゃと たちゃ、 
青竹茶筅で お茶 ちゃと立ちゃ、

くるは くるは なにがくる、こうやのやまの おこけらこぞう、
来るは来るは 何が来る、高野の山の おこけら小僧、

たぬき ひゃっぴき はし ひゃくぜん てんもく ひゃっぱい ぼう はっぴゃっぽん。
狸百匹 箸百膳 天目百杯 棒八百本。

ぶぐ ばぐ ぶぐ ばぐ、みぶぐ・ばぐ、あわせて ぶぐ ばぐ むぶぐ・ばぐ
武具 馬具 武具 馬具、三武具・馬具、合わせて武具 馬具、六武具・馬具、

きく くり きく くり、みきく・くり、あわせて きく くり、むきく・くり。
菊栗 菊栗、三菊栗、合わせて菊栗、六菊栗、

むぎ ごみ むぎ ごみ、みむぎ・ごみ、あわせて むぎ ごみ、むむぎ・ごみ。
麦ごみ 麦ごみ、三麦ごみ、合わせて麦ごみ、六麦ごみ。

あの なげしの ながなぎなたは、たが ながなぎなたぞ。
あの長押の長薙刀は、誰が長薙刀ぞ。

むこうの ごまがらは、えのごまがらか まごまがらか
向こうの胡麻がらは、荏のごまがらか、真ごまがらか、

あれこそほんの まごまがら。
あれこそほんの真胡麻殻。

がらぴいがらぴい かざぐるま、おきゃがれ こぼし おきゃがれ こぼうし、
がらぴいがらぴい風車、おきゃがれこぼし おきゃがれ小法師、

ゆんべも こぼして また こぼした。
ゆんべもこぼして またこぼした。

たあぷぽぽ、たあぷぽぽ、ちりから、ちりから、つったっぽ、
たあぷぽぽ、たあぷぽぽ、ちりから、ちりから、つったっぽ、 

たっぽ たっぽ いっちょうだこ、おちたら にてくお、
たっぽたっぽ一丁だこ、落ちたら煮て食お、 

にても やいても くわれぬものは、ごとく・てっきゅう・かなぐまどうじに、
煮ても焼いても食われぬものは、五徳・鉄弓・かな熊童子に、

いしくま・いしもち・とらくま・とらきす、
石熊・石持ち・虎熊・虎きす、

なかにも とうじの らしょうもんには、
中にも 東寺の羅生門には、

いばらきどうじが うでぐりごんごう つかんでおんしゃる。  
茨木童子が腕栗五合 つかんでおむしゃる。

かのらいこうの ひざもと さらず、
彼の頼光の膝元去らず、

ふな・きんかん・しいたけ、さだめて ごだんな、
鮒・金柑・椎茸、さだめて後段な、

そばきり、そうめん、うどんか、ぐどんな こしんぼち、
そば切り、そうめん、うどんか、愚鈍な小新発知、

こだなの、こしたの、こおけに、こみそが、こあるぞ、こしゃくし、こもって、
小棚の 小下の  小桶に、こ味噌が こ有るぞ、小杓子 こ持って、

こすくって、こよこせ、おっと がってんだ、こころえ たんぼの
こ掬って、こよこせ、おっと合点だ、心得たんぼの

かわさき、かながわ、ほどがや、とつかは、はしっていけば
川崎、神奈川、保土ヶ谷、戸塚は、走って行けば

やいとをすりむく、さんりばかりか、ふじさわ、ひらつか、おおいそがしや、
灸を摺りむく、三里ばかりか、藤沢、平塚、大礒がしや、

こいその やどを ななつ おきして、そうてんそうそう そうしゅうおだわら とうちんこう、
小磯の宿を 七つ起きして 早天早々 相州小田原 頂透香、 

かくれござらぬ きせん ぐんじゅの、はなの おえどの はな ういろう、
隠れござらぬ 貴賎群衆の、花のお江戸の花ういろう、

あれ あのはなをみて おこころを、おやわらぎゃっという
あれ あの花を見て お心を、おやわらぎゃっという

うぶこ、はうこに いたるまで、この ういろうの ごひょうばん、
産子、這う子に至るまで、此の外郎の御評判、

ごぞんじないとは もうされまいまいつぶり、
ご存知ないとは 申されまいまいつぶり、

つのだせ、ぼうだせ、ぼうぼう眉に、
角出せ、棒出せ、ぼうぼうまゆに、

うす・きね・すりばち、ばちばち ぐゎら ぐゎらと、
臼・杵・すりばち、 ばちばちぐゎらぐゎらと、

はめを はずして こんにち おいでの いずれもさまに、
羽目を弛して 今日お出でのいづれも様に、

あげねばならぬ うらねばならぬと、いきせい ひっぱり、
上げねばならぬ 売らねばならぬと、息勢引っぱり、

とうほう せかいの くすりの もとじめ、やくしにょらいも しょうらんあれと、
東方世界の薬の元締め、薬師如来も照覧あれと、

ほほぅ うやまって、ういろうは、いらっしゃりませぬか。
ほほぅ敬って、ういろうは、いらっしゃりませぬか。

ぜぇぜぇ(笑)